Challenge Next Stage 〜目指せ!出版への道〜

【時節感当】・・・どんなに正しいことでも、人の心を掴むタイミングを間違えば伝わらない

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(画像出典元はこちら)

さて、今日の故事ことわざは、「時節感当」です。

ここ三日間のブログ記事で、世阿弥の「離見の見」「初心忘るべからず」「衆人愛敬」という印象深い言葉をご紹介しました。今日も、世阿弥の言葉を続けます。

「時節感当 (じせつかんとう) 」とは?

能役者が、楽屋から舞台に向かい、幕が上がり橋掛かりに出る瞬間を指しています。

幕がぱっと上がり、役者が見え、観客が役者の声を待ち受けている、その心の高まりをうまく見計らって、絶妙のタイミングで声を出すことを「時節感当」と言い、これは世阿弥の造語です。

タイミングを逃さないように

この言葉は、タイミングを掴むことの重要性を語ったものです。どんなに正しいことを言っても、タイミングを逃してしまうと、他の人には受け入れられません。

商談などの交渉事や、案件を上司に図る時など、「タイミングを逸して失敗した」といった経験は、誰にでもあるものです。

タイミングが人の心の動きのことだとすれば、人の心を掴む瞬間を逃してしまった、ということになるでしょう。

世阿弥はこう言っています。「これ、万人の見心を、シテ一人の眼精へ引き入るる際なり。当日一の大事の際なり。」(万人の目を主役に引きつけることが、何よりも大事だ。その「時節」に当たることが必要なのだ。)

正しいだけではだめで、その正しさを人々に受け入れてもらうタイミングを掴むことが重要というわけです。

日頃、自分の都合だけで事を進めると、うまくいかないことが多いです。急がば回れで、周りの状況や相手の心情なども推し量り、「ここ!」というタイミングで進めたいものです。

・・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!

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(2017.10.12記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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人生のセカンドステージを、ポジティブ&アクティブに過ごすことを目指して、アラカン(アカウンド還暦)世代の筆者が思いを綴るブログ。
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